プロのマンガ家になるには、ペンを自在に操れるようになることが重要!
				そこで本ページでは、ジャンプ作品の作画に多く用いられるGペン、丸ペン、ミリペン(製図ペン)の
				3種類のペンの特徴と、それらを使った線の描き方を紹介するぞ。
※本ページは、『ジャンプ流! vol.1 まるごと鳥山明』についてくる「ジャンプ流!秘伝ガイド」に掲載した内容となります。
買うのは最低限に!!  とにかく使って慣れようペン先やペン軸、インク、原稿用紙などは、マンガ用の画材を扱う店で実際に見ながら買うのがオススメ。特にペン軸は実際に触り、手になじむ物を選ぼう。普段使っているシャープペンシルの太さを参考にするのもいいぞ。
どの道具も、最初は手頃な値段の物を好みで選べばOK。ペン先は5~10本がセットで売られているので、Gペンと丸ペンを1セットずつ買っておこう。
![[ペン先 各1~5本]
複数本セットで売られているぞ! Gペン:おもにキャラクター用 丸ペン:背景など細かい線用](img/iroha-1-fig1.png)
![[ミリペン 0.5~0.8ミリ]
ワク線やフキダシ用に使われる。ワク線用では0.5ミリが主流だが、0.8ミリを選ぶマンガ家もいるぞ。太さは0.5~0.8がオススメ!](img/iroha-1-fig2.png)
![[インク(製図用/マンガ用)]
使うインクは濃くてにじみにくく、しっかりと描ける製図用インクがオススメ。ペン入れ後、下描きを消すために消しゴムをかけたとき、はげにくいのも魅力。箱に入れたままで使ってもOK!](img/iroha-1-fig3.png)
![[ペン軸 2本]
ペン軸は、Gペン用と丸ペン用で差し込み口が違うので注意。両者を兼用できるペン軸もあるが、2本あったほうが差し替える手間がなくて楽だぞ。長さや太さは好みで選ぼう](img/iroha-1-fig4.png)
![[原稿用紙]週刊少年ジャンプをはじめ、一般的なマンガ雑誌はB5サイズ。だが、実際の原稿はひと回り大きなB4サイズの用紙に描かれ、縮小して掲載されているのが普通だ。投稿作品用にはB4サイズを選ぼう。投稿用にはB4サイズが一般的!](img/iroha-1-fig5.png)
まずは机の上を片付けて「描く体勢」を整えよう道具を準備したら、次は作業環境を確認! 机に座って自分の正面に原稿用紙を置き、その周囲に道具を使いやすく配置しよう。原稿は描きやすい向きに回しながら描くので、用紙の周囲のスペースは余裕を持たせておくこと。また、用紙に手の油がつくとインクが乗りにくくなるので、ペン入れ前からなるべく手を乗せないよう意識しよう。
画材以外の道具では、ペンを洗うための水とペン先を拭くティッシュ、試し描き用の紙が必需品だ。インクがついたペンが転がらないように、ペン立てやペン置きも準備。新しいペン先にはサビ防止剤がついているので、最初によく拭いてインクをつきやすくしておこう。ペンで描いた部分が乾ききらない状態で触れると、手だけでなく原稿まで汚れてしまうことがあるので、手の下に「あて紙」を敷いて作業しよう。
			
		
ペン軸にペン先を差したら自由にペンを走らせようペンの用意ができたら、ペン先の中ほどまでインクに浸し、試し描き用の紙でインクの出具合を見てから原稿用紙にペンを入れよう。これで、インクのボタ落ちなどの失敗を防げるぞ。
ペンで線を描く場合、右利きだと右や下方向への線が描きやすく、逆方向には描きにくい場合が多い。自分が描きやすい方向を見つけ、その方向に原稿用紙を回して描こう。インクは乾くまえにこまめにつけ直しを。また、ペン先に紙の繊維が詰まると線が乱れるので、何本か線を描いたら水で洗うクセをつけよう。